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詩 みんな勝手でいいんだよ

人はみんな勝手でいいんだよ

イライラしながら

私は今でも自死した友人を

心の中で罵っている

はっきりいうよ

あんたが生きてたら

私はもっと冷たい女だったと思うんだ

あんたが死んでさ

奥さんが心配だから

駆けつけてさ

警察に電話した時

私が真っ先に聞いたのは

遺体は綺麗でしょうか

という一言だった

ほら、奥さんが迎えに行かなきゃ

行けないからね

子どもに会わせられるくらい

綺麗ですかって聞いたんだ

警察の人は

きちんと綺麗にしておきます

表情は安らかですよ

と言った

あんたが今でも生きてたら

私はもっとあんたを罵っていたかも知れないね

あんたの骨の入った骨壷は

私にはとても重くて持てなかった

それをあんたの息子はずっと

持っていたね

私は優しくなんかなるものかって

そう思ったよ

だからずっとあんたを罵っている

優しくなんかなるものか

旦那にも言うんだ

私のために優しくなんかならないでくれって

優しくなんかなくても

充分人は優しいじゃないか

あんたもそうさ

充分あんたは

充分あんたは

その先はまだ言ってなんかやらない

あんたのことはまだまだ

腹の中で罵ってやるんだ

そうそう、人はみんな勝手でいいのさ