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◆ 令状のないGPS捜査「違法」 最高裁が初めての判断

◆ 令状のないGPS捜査「違法」 最高裁が初めての判断

朝日新聞】 03/15 17:54

 裁判所の令状なく捜査対象者の車などにGPS(全地球測位システム)端末を取り付ける捜査について、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は15日、「令状が必要な『強制捜査』にあたり、捜査は違法だった」との初めての判断を示した。

判決は「立法で対処することが望ましい」とも言及した。

 GPS捜査について、警察庁は2006年6月に各都道府県警に通達したマニュアルで、令状なしでも実施できる任意捜査と位置づけ、捜査書類に残さないよう指示していた。

昨秋からは令状を得て実施するよう事実上方針転換しているが、各地で争われた裁判で、令状が必要だったかについては判断が分かれていた。

 今回判決が言い渡されたのは、車を使った侵入盗などを繰り返したとして窃盗罪などに問われた男性被告(45)の上告審。

大阪府警が令状を取らずに被告らの車やバイクにGPS端末を装着して捜査した。

一審・大阪地裁は「令状なく実施したのは違法」と証拠の一部を排除しつつ、他の証拠で懲役5年6カ月の有罪に。

二審・大阪高裁は令状が必要だったか明確に判断しなかった。

■ 判決のポイント

・ GPS捜査は、個人の行動を継続的、網羅的に把握するもので、プライバシーを侵害する。

公権力による私的領域への侵入というべきだ

・ 私的領域への侵入は、憲法35条が保障する「令状なしに家宅捜索や所持品の押収をされない権利」を侵害する。

GPS捜査は、令状が必要な強制捜査といえる

・ 車両や罪名を特定しただけでは、容疑と関係ない行き過ぎた行動把握を抑制できない。

令状を出すには疑義があり、GPS捜査の特質に合わせた立法が望ましい

■ 岡部喜代子(学者出身)、大谷剛彦(裁判官出身)、池上政幸(検察官出身)の3裁判官による補足意見

 GPS捜査の法律ができるまでには一定の時間がかかるが、その間GPS捜査が全く否定されるべきではない。

ただ、認めるとしてもごく限られた極めて重大な犯罪捜査で、どうしても必要な場合となる。

裁判官がGPS捜査を認める令状を出すのは特別な事情がある場合に限られ、極めて慎重な判断が求められる。